びわこ展 2021CAFネビュラ展


びわこ展2021CAFネビュラ展

概況

 大津市歴史博物館で9月に開催を予定していた「2021CAF.Nびわこ展」は、新型コロナウィルス感染症緊急事態宣言が発令されたことにより中止となってしまいました。昨年に引き続き2度目の中止は、アートがコロナウィルスに屈したような気持ちにもなり本当に辛いものでした。コロナ禍における表現活動の役割は、医療とは別の視点を持った力となり、希望と勇気を見出す光になるものと考えておりました。そのような思いから一度は開催を決意したものの、関西地域の感染状況が悪化する中、開催可能な要素をギリギリまで模索しましたが力及ばず断念した次第です。疲弊する環境となってしまったことから「2021CAF.Nびわこ展」への参加作家は少なくなるものと覚悟しておりました。しかし、コロナ禍だからこそ新たな表現を追求する意欲的な作家の皆さんがたくさん参加を表明してくださり、明るく前向きになれる要因をつくることができました。不透明で先の読めない状況は続きますが、そのような中のネガティブな開催中止ではなく、作家魂、あるいは闘争心に火がついたような、作家のモチベーションを高めるスイッチとなる決断だったのではないかと思います。本展の共催事業である「藤樹の里キッズアート2021」はコロナウィルス感染症対策を徹底して規模を縮小して開催しました。ここで共同制作した子どもたちの作品を本展で展示できなかったことは残念でなりません。また、運営協力している藤樹の里文化芸術会館の「地元現代美術作家展 ニュー・ロケーション」(主催:高島市、高島市教育委員会)は開催を延期されました。それぞれの環境で苦い思いを噛み締め進めていますが、ここまでは最善の選択ができているのではないかと思います。しかし、ここで終わらせずに限られた中で工夫し前進するのがCAF.Nびわこ展です。本展にご協力いただいている愛知川駅コミュニティーハウス るーぶる愛知川の〈駅ギャラリー〉を会場として『2021CAF.Nびわこ展』から派生させた小品展開催を緊急に計画しました。この展覧会で新たな躍動として形づくりができればと思っております。コロナという大きな壁が立ちはだかった状況ではありますが、アートの力で闘う姿勢を継続できるのではないかと思います。ご支援、ご協力いただいた皆様に深く感謝いたします。これから始まろうとする展覧会の応援を引き続きよろしくお願いいたします。(藤原昌樹)




記録

コロナ禍における緊急事態宣言発令により開催中止
名称=2021CAF.Nびわこ展
会期=2021年9月7日(火)〜12日(日)
会場=大津市歴史博物館
参加者=明地信之、池田丈一、稲葉広樹、上田康宣、宇高眞智子、うらゆかり、小多譲仁、片山龍一、金澤一水、鎌田戸喜子、貴志勉、金原京子、小泉桂子、志水昌弘、下川まち子、鈴木典明、高島芳幸、高田靖子、辻並啓子、鳥居宏、中川知美、長野由美、並河冨美代、仁尾麻友子、野見山由美子、初田寿、日花治子、フジイタケシ、藤原和子、藤原昌樹、藤原みどり、堀健、松尾一男、松田朋子、松本かよこ、まつもとやすこ、磨野郁子、水嶋康宣、三谷紘子、村上博、山中隆、山端篤史、山本真也、吉岡ちえ子、若林節子 合計45名(立体:24名・平面:21名)


びわこ展案内状



開催予定

名称=CAF.Nびわこ展 −湖の覚層Vol.2−
会期=2021年12月4日(土)〜28日(火)
会場=るーぶる愛知川